文字情報技術促進協議会が「文字情報基盤」の成果物を、情報処理推進機構から移管

文字情報技術促進協議会が「文字情報基盤」の成果物を、情報処理推進機構から移管

8月 25, 20
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~文字情報基盤の利便性向上と充実、相互運用性のさらなる拡大へ~

一般社団法人文字情報技術促進協議会(*1)(代表理事:小林 龍生、以下「CITPC」)は、独立行政法人情報処理推進機構(*2)(理事長:富田 達夫、以下「IPA」)と、文字情報基盤整備事業の成果物である文字情報一覧表、フォント等の提供・保守・活用促進の信託譲渡契約を締結しました。今後は当協議会が推進主体となって、文字情報基盤の一層の利便性向上と充実、相互運用性のさらなる拡大を図っていきます。

Post COVID-19の世界を見据え、社会や産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中、国と地方のデジタル基盤の抜本改善が求められています。政府が2018年に公表したデジタル・ガバメント実行計画では、行政サービス、行政データ連携を推進すべく、外字の必要性の見直しと、戸籍人名文字の表記に関する文字情報基盤の活用を提唱しています。

CITPCは、2010年、ユニコード標準に含まれるIVS(*3)と呼ばれる文字の微細な差異を使い分けることの出来る仕組みを利用して、いわば必要悪として長く日本においてIT化を促進する上での障害となってきた外字問題を解消することを目指して、業界任意団体である「IVS技術促進協議会」として発足しました。2014年に「文字情報技術促進協議会」へ名称変更し、2019年に一般社団法人となりました。多くのIT、文字フォント関係企業が参加しており、「外字の無い世界」を目指し、文字に係る相互運用性拡大のために一貫して活動してきています。

「文字情報基盤整備事業」はIPAが内閣官房IT総合戦略室、経済産業省と共に推進し、行政の実務で求められる人名や地名等の正確な表記をコンピュータで可能にするため、約6万文字の漢字について、フォントの整備や文字コードの国際規格化等を行いました。2019年6月に発行されたISO/IEC 10646 ed.5 追補2の発行により、文字情報基盤漢字および変体仮名の全ての国際規格化が完了しています。

*1 一般社団法人文字情報技術促進協議会ホームページ:

  https://moji.or.jp/

*2 独立行政法人情報処理推進機構ホームページ:

  https://www.ipa.go.jp/

*3 文字を、“文字符号”と“字形選択子”との組によって指定することにより、多様な異体字を情報システムで利用できるようにする技術

今般、文字情報基盤整備事業の成果物である、文字情報一覧表、フォント等の管理・活用をIPAからCITPCが引き継ぐことになりました。これら成果物の今後の保守、公開および活用促進について、CITPCが主導し、主体的に活動していくこととなります。

情報システムの基盤である文字の相互運用が確立されていない我が国において、書き手と読み手が同じ文字を扱える世界の実現は急務です。CITPCでは、引き継いだ文字情報基盤整備事業の成果をより多くの情報システムで活用できるようにすることで、文字情報の相互運用性の向上を図り情報システムのコスト削減など様々な課題解決に貢献していきます。

文字情報基盤整備事業の成果を活用した活動例:

● 政府自治体における外字を無くし、情報システムコストの削減および環境にとらわれない文字活用を実現

● OSおよびアプリケーションにより文字情報基盤対応の促進

今回の発表にあたり、IPA、経済産業省、内閣官房、JEPA、日本マイクロソフトから、以下のエンドースメントを頂いています。

▼独立行政法人情報処理推進機構 社会基盤センター センター長 片岡 晃

この度、独立行政法人情報処理推進機構は、文字情報基盤整備事業成果物の今後の一層の普及・活用を図るため、フォント、文字情報一覧表等の提供・保守・活用促進を一般社団法人文字情報技術促進協議会へ信託する契約を締結しました。

文字情報技術促進協議会は多くのIT、文字フォント関係企業が参加しており、「外字の無い世界」を目指し、文字に関わる相互運用性拡大のために一貫して活動してきています。今回の信託契約により、文字情報基盤の一層の発展・普及および文字に関わる相互運用性の拡大を期待しています。

▼経済産業省 商務情報政策局情報技術利用促進課長 田辺 雄史

経済産業省は、汎用電子情報交換環境整備プログラム(平成14年度~平成20年度)および汎用電子情報交換環境整備プログラムを引き継ぐ形で実施された文字情報基盤整備事業(平成22年度~)を独立行政法人情報処理推進機構とともに実施してまいりました。この事業を通して異体字の利用により損なわれてきた文字情報における相互運用性を異体字の整理統合、そして不足する文字のユニコードへの登録による国際標準化により向上に努めてまいりました。文字情報は我が国における情報交換の基盤であると共に、整備された文字情報基盤の活用が促進されることは重要です。

この度、一般社団法人文字情報技術促進協議会が文字情報基盤整備事業の成果を引き継ぐことを歓迎するとともに、民間における活用が促進され様々な文字に関係する課題が解決されること、そして我が国における情報システムの高度化が一層促進されることを期待しています。

▼内閣官房 政府CIO上席補佐官 平本 健二

政府は1994年の行政情報化推進基本計画以来、IT戦略の一環として、各種情報の連携基盤の整備を推進してまいりました。特に、文字に関しては、文字情報基盤を整備し政府や自治体に普及を図るとともに、ヨミガナや英字も含めた総合的な環境整備を目指し文字環境導入実践ガイドブックを提供するなど、周辺環境の整備に取り組んでまいりました。

現在、政府は、個人、法人、土地等の社会の基盤情報を管理するベース・レジストリの整備に取り組んでいますが、これらの情報は多くの文字情報を含んでおり、文字情報基盤なしでは整備・運用できません。そういう点から文字情報基盤もベース・レジストリの一部をなす取り組みと認識しています。

今般、一般社団法人文字情報技術促進協議会に移行されることにより、民間の創意工夫も活かして文字環境がさらに発展することが期待されています。今後も協議会と協力して、我が国におけるデジタル社会の基盤整備に取り組んでまいります。

▼一般社団法人日本電子出版協会 会長 金原 俊(医学書院 代表取締役社長)

一般社団法人日本電子出版協会(JEPA、 https://www.jepa.or.jp/ )は1986年の設立以来35年間、日本の出版物のデジタル化を推進しています。CD-ROM、ユニコード、文字フォント、マルチメディア、読書端末、インターネット、日本語組版などの標準化や普及促進活動を行ってきました。

この度、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が推進し大きな成果を上げた文字情報基盤整備事業を、一般社団法人文字情報技術促進協議会(CITPC)が継承することを歓迎します。出版デジタルトランスフォーメーションの基盤である「文字フォント、文字コード」について、政府から民間への移管は、出版のデジタル化を更に前進させるものです。

JEPAは長年にわたるCITPCとの協力関係をさらに強化し、世界的にみて特殊な位置にある、「漢字や日本語組版」の標準化を推進してまいります。

▼日本マイクロソフト株式会社 執行役員 最高技術責任者 榊原 彰

マイクロソフトは、MS-DOSの時代より日本における文字情報における相互運用環境の向上に努めてまいりました。Windows 3.1日本語版では、それまでメーカーが個別にJIS X 0208を拡張し実装していたシフトJISを整理統合することで個別拡張により損なわれていた相互運用性の改善を行い、その後Windowsをはじめとするオペレーティングシステム、アプリケーションのUnicode標準対応、サロゲート標準対応など常に日本語対応環境の向上に努めてまいりました。また、2012年にはWindows、Officeなど殆どの製品でUnicode IVS/IVD対応を完了し、文字情報基盤を活用いただける環境の整備を終えています。

文字情報技術促進協議会が文字情報基盤整備事業を継承することにより、多く残る日本語処理とその相互運用の諸課題が解決されることを期待しています。

CITPCは、文字情報基盤の社会各層への普及浸透を図るとともに、文字環境に関する社会の要請及びその変遷等に対して、文字情報基盤を適時適切に適応させていきます。

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